5-02 色々な周波数の自己相関を見る(続き)

●矩形波(台形波)を入力すると・・・

 サイン波以外を入力するとどうでしょうか?これをコピーしてcalcInputシートにペーストします。図5‐26のように1kHzの
矩形波になります。

  図5-26 +1.0と-1.0を繰り返す矩形波

●基本的な傾向としてはサイン波のときと同じ

 accumulatorシートを見ると図5‐27のように直線的な自己相関値になっています。矩形波とはいえ1kHzなのでサイン波の場合と同じく45サンプルで1周しています。

  図5-27 k=22で極小、k=44で極大

●三角波だとどうなるか

 次はこれをコピペしてみましょう。図5‐28のように1kHzの
三角波になります。

  図5-28 矩形波より形がサイン波に近い三角波

●サイン波の場合と同じような自己相関値

 accumulatorシートを見ると図5‐29のように45サンプルで1周しています。矩形波と比べると三角波はボリュームが小さいので、いくらか振幅が減ります。

  図5-29 三角波の自己相関値

●のこぎり波の場合

 次は
のこぎり波を入力してみましょう(これをコピペ)。

  図5-30 のこぎり波(sawtooth-wave)

●やはり45サンプルで1周する

 自己相関値は図5‐31のようになります。1kHzの周期信号であることに変わりはないので、45サンプルで1周します。

  図5-31 のこぎり波の自己相関値

●相関のない信号−ホワイトノイズ

 全く周期性のない信号はこれです。コピペしてみると図5‐31のような「
白色雑音」になります。

  図5-32 音を聞くと「ザーーー」と聞こえる白色雑音

●「自己相関がない」という結果になる

 自己相関値は図5‐33のようになります。k = 0だけは例外的に大きくなりますが、他は小さな値です。周期信号を含まないとこのような形になります。

  図5-33 正と負が揃ったり逆になったりしないのでこうなる

●きれいなサイン波でなくても周期性を発見できる

 矩形波、三角波、のこぎり波でも周期信号であれば、自己相関の「山と谷の位置」、「山と谷の差」でその周期性を解析できます。


 そして白色雑音のように周期信号でなければ、自己相関値にそのような山/谷は現れません。

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